自動車関連の仕事をする父親の影響もあり、中学生の時にはすでに将来の夢は「車の整備士になる!」でした。宇都宮市内の専門学校で2級整備士資格を取得して卒業した後、どこに就職するかを考えたとき、私の中での選択肢は栃木トヨタしかありませんでした。トヨタ車が好きだったということもありますし、同じトヨタの販売店でもこれだけ豊富な車種に携われるところは他にないと思ったんです。取り扱い車種が多いということは、それだけ技術も知識も磨けて自分の成長につながりますから。
トヨタ店車のエンジニア職を7年間経て、現在のレクサス宇都宮北の配属になりました。整備の仕事という点では、基本的にはトヨタ車ともレクサス車も変わりません。ただ、レクサスは高級ブランドだけに新しい機構や技術が最初に搭載されてくるので、最先端の車に関れるおもしろさを感じています。同時に、高級車であるからこそ取り扱いにはいっそうの注意を払わなければならず、そこが大変な点でもあります。
実は私、昔はかなりの人見知りで、新人のころはお客様対応に苦労しました。自分が整備した車はエンジニアが直接お客様に説明するのですが、何をどのように話していいのか分からず緊張するばかり。経験を重ねる中で磨かれてきたのは、技術力以上に対人スキルだったかもしれません。今ではすっかり人見知りも克服し、お客様との会話を心から楽しめるように。日々お客様と接する際は、「ありがとう」の言葉を直接いただく機会があるということで、それが仕事のやりがいにもなっています。
エンジニアリーダーを務める今、後輩たちにもいつも言っているのは、「お客様との約束は必ず守る」ということ。点検をお待ちのお客様に、最初に「1時間半ぐらいかかります」とお伝えしたのであれば、きちんとその時間内に終わらせます。万一延びてしまうのであれば、必ずその旨を事前に報告し、了承を得なくてはいけません。お客様を一番に考える姿勢は、エンジニアチームの中でも徹底しています。
時には、どこに不具合があるのかも最初は分からない難易度の高い案件もあります。原因究明までにも2、3日間かかり、結果としてエンジンの分解整備といった重整備が発生することも。エンジンは自動車の心臓部であり、安全性にも関わる重要な部分です。取り外す部品点数も多く、神経を使う仕事ですが、それだけにやり遂げたときの達成感は大きいです。一度自分が直した車はずっと覚えていますし、半年点検や1年点検で同じ車が入庫されてきたとき、直した部分が問題なく機能しているのを見るとうれしくなります。
ここ数年で、栃木トヨタの新人エンジニアへの研修制度はかなり充実してきています。定期的に本社で座学・実技を合わせた研修を受け、後輩たちが力をつけてきているのを実感します。最初は何をするにも手順が分からず時間ばかりかかるものですが、経験を積むうちにできることがどんどん増えていくので、新卒入社する人たちには根気よくがんばってほしいと思います。
オンとオフの切り替えはきちんとする方で、休みの日は自分の趣味に時間を充てることが多いです。あまり自宅でじっとしていることはなく、たいていはどこかに出かけています。仕事を外しても職場内での交流がさかんなのは当社の特長で、所属する店舗にもそれ以外の店舗にもよく一緒にゴルフに行くメンバーがいます。休みに外で会ったときは、あまり仕事の話はせず、純粋にプレーを楽しみますね。あとは、昔からの地元の友人とスポーツ観戦に行ったりもします。
買い物に出かけたときは、いろいろな業種のお店でスタッフさんたちの対応をよく観察しています。「お客様」としての立場を経験しながら、ふだんの自分自身の応対を振り返って、今後に活かせればと思っています。